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岡田 賢一郎がChanto Bldg.,について語る
Chanto Bldg., オープン
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岡田賢一郎が Chanto Bldg.,について語る

1998年に建てたこの自社ビルの総工費は5億円。当時の年商25億からすると決して小さな額ではないはずだ。
岡田は、ビル建築の打ち合わせの際に業者全員の前でこう言った。

岡田:「すみませーん。みなさん、5億円かかります。」
一同:「はあ?」という面々を前に、岡田は続けた。
岡田:「さて、みなさんの中に5億円のお金をすぐに用意できる人はいますか?」
全員:「ええー?」と言いながら笑う。
顔なじみのメンバーなのだ。

岡田:「5億円って大きいですよ。ランボルギーニが25台買えますから。」
一同:「ゲーッ、そんなに買えるんか。」
岡田:「僕は1台でも買えたら素晴らしいと思いますが、買いません。ランボルギーニ25台ガマンするんですから、みなさん、がんばってください。ええもんつくってやー。ヨロシク。」
岡田という男の度量を感じる一幕である。

面白いことに、岡田のスタート地点、「美食酒家 ちゃんと。」は、通りを挟み真向かいにあった。つまり岡田にとって、そこは5年前の自分と現在の自分が向き合っている場所なのだ。
「ちゃんと。」からこのビルまでは、距離にすればわずか7m。しかし、その短い距離の間には、岡田が必死にかけ上がった怒涛の日々があった。

ちゃんと。ビル
心斎橋 Chanto Bldg グランドオープン
※「別冊商店建築 アイラブレストラン 新時代のレストランオ−ナ−たち」より
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岡田賢一郎が Chanto Bldg.,について語る

インタビュー者:社員K(以下,K):今回、大阪の旧本社ビルを「Chanto Bldg.,」という、全館飲食店の新しいビルに再生させたわけですが、そのいきさつを教えて下さい。

岡田社長 岡田社長(以下、岡田):色んな雑誌などのインタビューで「大阪で事業を始めて東京へ出てきて成功を続けた中で、最近の経済的な面も含めて大阪と東京の違いは何ですか?」とよく聴かれるんですよ。結構皆さん大阪も知っていて東京も知っているんですけど、その中で本気で商売して戦っている人は、なかなか居ないと思います。
僕は大阪生まれなので、大阪の悪口はあまり言いたくないんですけど、ここ2・3年は実は結構苦しい思いをしたんですよ。 まあ5年前くらい前からかな、大阪の経済が本当に良くない時期があって、失業率なんかも新聞等で取り上げられているようにトップクラスに悪かったり。そういう中で、景気はあまり良くないんだけど、周りから聴かれてそう言うと大阪の悪口になっちゃうんで「いや、そんな事ないですよ、いいですよ」なんて事を言っていたんですけど、実際には大阪は最低最悪だったんです。東京と大阪で商売やってて、一時は本当に東京に助けられながら大阪もやっているような状況でした。
だから東京で成功して、大阪に出て行こうとする人が居たら「大阪でやらない方がいいですよ(笑)」と、止める事が多かったんですけど、大阪は実際本当に大変でしたね。

大変とは言いながら、事実大阪にはたくさんのお店を出していますし、大阪生まれの人間として思い入れも強いので、自分の店だけじゃ無くて、「何とか大阪全体の経済を向上させることができないか」とずっと考えてきたわけなんですよ。
そんな中「時期が来たら、大阪でもう一回大きな花火をドンと上げれたらいいな」と思っていたんですけど、ここ何年間かの大阪を見てきて「今じゃ無いな」と思いつつ、ずっと時期をうかがっていました。

:創業から12年経って、今はそういう時期になっていると感じているのですか?

岡田:そうなんです。実際に売り上げなどを見ても、大阪が元気になる兆しが見えてきています。
最近の話で言うと、梅田では「HERBIS ENT」がオープンしたり、心斎橋では「そごう心斎橋本店」がグランドオープンするということで、街全体が非常に活性化されてきています。人の流れも含めて、段々良くなってきているなぁと感じますね。

:7年前に旧本社ビルを建てた時と今とで、心境に違いはありますか?

岡田:ええ。あの頃僕は33歳で、今は40歳になりましたけど。人の気持ちは20代・30代・40代と代が変わるごとに、心境も変わるものですしね。最近は自分の中で大人になってきたな〜という想いの中で、やっぱり作るものに対しても言うことに対しても、自分自身の中で重みを感じています。7年前33歳の時に創業して5年目でこのビルを作ったわけなんですけど、その時は本当に勢いだけでした。「何かでかいことをしてやれ!」みたいな。
毎年ごとに上へ上へという想いの中で、「次!次!」みたいな気持ちに駆り立てられたように思います。ただね、そう言いながらいいなぁと思うのは、発言しただけではなく、僕がこういうお店をやりましたという事が残るわけですよね。で、やっぱりそこから簡単に逃げるわけにはいかない。そういうなかで行くと、7年経ってここを修復したいなとか、ここをもうちょっとこう変えたいなとか、自分で自分にメスを入れながら変えていけるというのは凄くいい事だし、成長過程をきちっと表現できるのは、自分にとっても嬉しいことだと思っています。
今回大阪をちょうど区切りのいいところでリニューアルして、そこからもう一度大阪を活性化させたい!
その様な、色々な想いでスタートさせたいと思っています。

:それでは、今回オープンしたビルの中身を紹介して頂けますか?

岡田:1Fのエントランスは、以前よりも入りやすいようにしています。また、今までは何のサインも無い状態でしたが、各階に何のお店が入っているかが分かりやすいようにしました。

以前は1〜3階に入っていた「KEN'S DINING」を1・2階に集約しました。オープンして7年経っていて古くなっている所もありましたので、今回かなりの部分を新しくしています。
これで、非常に新しくて新鮮な雰囲気の中で、皆様にお食事して頂けるようになりました。
今回一番大掛かりだったのは、12年前に心斎橋で初めてオープンした「美食酒家 ちゃんと。」ですね。「ちゃんと。」の発祥の地は2年前に別の業態の「いふう」と言う韓国料理店に改装したので、心斎橋が発祥の「美食酒家 ちゃんと。」が、当の心斎橋に無い状態が2年くらい続いていたわけです。
どこか別の場所で「ちゃんと。」をやれたらいいなぁと思っていましたが、なかなかいい場所も見つからず、「だったらこの大阪のビルに入れてしまおう」と思ったわけです。
今回は3・4階が「ちゃんと。」になっているのですが、実は4階に入り口があって、この4階から3階のフロアに降りていく形で、「4・3階」という形でオープンしています。

「美食酒家 ちゃんと。」が心斎橋から無くなった2年前から、『ちゃんと。が無くて寂しい』と言うお客様の声をよく頂きましたし、我々としてもシンボルである「美食酒家 ちゃんと。」を、心斎橋でもう一度皆様に味わって頂けるのを非常に楽しみにしています。たくさんの皆様にご利用して頂ければ嬉しく思います。
今回オープンする日が、創業日と同じ 9/14 というのも感慨深いものがありますね。またいいお店づくりを頑張りたいと思っています。

5階については、オープンは10月後半ぐらいを予定しています。
この階は、実は以前僕の部屋(社長室)があったんですよ。
4階に本社機能を入れて、5階は自分の部屋を「5億もかけてビルを作るんだから、当然必要だろう!」と思い、若さと勢いで作ったんですが、完成と同時に見事に行かなくなりました(笑)。
デザインが気に入らないとかではなかったんですが、僕は1箇所にじっとしているのがあまり好きでは無いっていうのがよ〜く分かりましたね。
この場所は窓からの眺めが非常に良くて、心斎橋を見渡すことができるようなロケーションで、お客様とのつながりをもっと高めたい、エネルギーを高めたいとの願いを象徴するプライベートな空間になるようなお店を準備中です。
ここ5階のオープンはまだ先になりますので、開店日などが決まったらまた改めてお知らせします。

6階(R階)には「肉料理 Shingo」をオープンしました。
僕がまだ「焼肉亭マダン」で修行していた頃、料理長としての僕の一番弟子が、実の弟である伸吾なんです。
「ちゃんと」創業時からずっと僕を支えてくれていて・・・まぁ最初の数年間は支えてもらうどころか、ひたすら育てたようなもんですが(笑)そろそろ伸吾にも何かやってもらおうと思っていた時、いいタイミングでこの6階のスペースを見て、「ここ“肉料理Shingo”にしよう!」と、ひらめいたんですよ。
星を眺めながら、美味しい焼肉とおいしいビール。どうです?最高でしょ?
近江牛のA5ランク(バランスのとれた最高級の肉)を、炭火の遠赤外線で炙って食べてもらう店です。突然の雨!の時用に、開閉式のルーフを設置していて、しかもオープンスペースなのに冷暖房付きです。一年中通して皆さんに親しんでいただけたら嬉しいです。

全館飲食ビルとして生まれ変わった「Chanto Bldg.,」にぜひ一度ご来店頂き、楽しんで下さい。

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